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2010.7.27

WEB版「百人一首コレクション」

去年の冬から春にかけて作業してきた、跡見学園女子大学「百人一首コレクション」サイトが公開されました。

実はこちらは、2008年に公開されたものに新たにコンテンツを追加した拡張版なのです。前回に引き続き、制作の指揮は北村礼明さん。私も、前回に引き続きデザイン・オーサリング・スクリプト書き・レタッチ、そして今回は一部のサウンド・エフェクト等も担当しています。

そして膨大な画像の外形をベジェでトレースするという根気のいる作業を手伝ってくれたのは、ナポリ在住のアキ・ダモーレさん

私がツイッターで「あと○○枚〜。まだ終わらない・・・。」と番町皿屋敷のようにウラメシゲにつぶやいていたら、「手伝うよ」と言ってくれたのです。ああ、天からの蜘蛛の糸。(違)アキさん、本当にありがとう!助かりました〜!というワケで、このサイト、密かに日伊合作です。(^_^;

* * *

今回は画像が大幅に追加されるとともに、クイズ「百人一首双六」が新たに加わりました。こちらは、江戸時代の双六を、WEBで楽しめるように仕立て直したものです。

ちなみに、グッド・エンド「あがり」とバッド・エンド「行き止まり」があります。(^_^;
「行き止まり」になることはほとんどないのですが、私が初めてテスト・プレイしてみた時には「行き止まり」でした。運が良いんだか、悪いんだか?!

この中の表記で使われている文字は漢字と変体仮名です。学生時代に国文学の授業で苦しんだ変体仮名と、こんなところで再対面することになるとは・・・。(苦笑)あいかわらず読めませんが、作業していくうちに、少しだけ読める(当たる)ようになってきた気がしました。

ゲーム感覚でできるので、ぜひお試しくださいませ。
あ、音が出ますので、オフィス等でご覧になる時にはお気をつけて。

そうそう、こちらのサイトはe-pageというサイトで紹介していただきました!

2010.6.27

点景写真

久々にPicasaを更新しました。
通りすがりに撮った写真などをご紹介。

■SACRAビルの階段

京都というと、古いお寺や神社などの日本建築のイメージが強いと思うのですが、太平洋戦争時に空襲を受けなかったためか、明治・大正時代の近代建築もいろいろ残っているのです。この「SACRAビル」もそのひとつ。大正時代に銀行として建てられたものが、今はテナントビルとして使われています。建物中央の木製の階段がレトロで良い感じ。

■なんとなく撮った携帯写真

iPhoneのトイカメラアプリか何かでの試し撮り。
下の方に写っているのは私の足。(^_^;
北野天満宮かどこかで撮った気がします。

■比叡山のお札

一般のお宅の玄関先にて。
ちょっとコワいけどかわいい。

■白川のほとりで

川沿いの民家が良い感じ。

スライドショーはこちらです。

2010.6.14

「はやぶさ」と『おとうさんのちず』

昨日(6/13)の深夜は、小惑星探査機「はやぶさ」帰還の話題に釘付けでした。

打ち上げから7年、今までの経緯を動画で辿っては涙し(いろいろあるけど、『イトカワをねらえ!』がわかりやすいかも)、「はやぶさ」に地球を見せてあげたいから大気圏突入の瞬間に写真を撮らせることにしたという話にも涙。そして、実際に撮られた写真を見た瞬間は号泣でした・・・。

本当にすばらしいプロジェクトだったと思います。

そして、次に待たれるのは「はやぶさ」が満身創痍で届けた、小惑星「イトカワ」の砂が入っているかもしれないカプセルの回収と分析です。この砂、ただの「宇宙に浮いた石っころのかけら」ではありません。もしかしたら、太陽系誕生や生命誕生の謎を明かしてくれる可能性を秘めているかもしれないのです。期待が高まります!

ここで、「はやぶさ」とは関係ないのですが、思い出したものがあります。ユリ・シュルヴィッツ(Uri Shulevitz)作の『おとうさんのちず』という絵本です。

あるひの こと
おとうさんは いちばに パンを かいに いきました。
ところが ゆうがたに なっても もどりません。
おかあさんと ぼくは しんぱいになり おなかも すいてきました。
ほとんど まっくらに なって、ようやく かえってきました。
おとうさんは わきに かみを まいた ながい つつを かかえていました。
「ちずを かったよ」 おとうさんは ほこらしげに いいました。

Tomoki Yamabayashi=抜粋訳

この作品は日本では、さくま ゆみこ氏の訳で『おとうさんのちず』として出版されていますが、ここでは私のパートナーの訳を紹介させていただきました。

この本は「絵本ナビ」のサイトでは次のように紹介されています。

作者の、画家として歩み始める原点を描いた自伝絵本。戦争で故郷を追われ、過酷な暮らしをしていた時期、父親の持ち帰った世界地図が少年だった作者にパン以上のものを与えた。

今、手元に絵本がないので、詳細についてお話することはできませんが、少年にとって、文字通り「世界」が広がったのです。

「はやぶさ」に話を戻します。
カプセルの中に入っているものは、もしかしたら私達人類にとっての「おとうさんのちず」かもしれない、と思ったのです。

今、世界の国々の宇宙開発は、金銭的に厳しい状況だと思われます。日本でも、例の事業仕分けの対象となっていたはず。それでも、一度プロジェクトの中止が発表されたハッブル宇宙望遠鏡も人々の熱意により継続が決まり、新しい発見のニュースが伝わってきています。

「パン」が大切なのもわかります。
でも、こうしてワクワクできることだって、大切なことだと思うのです。