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2008.10.27

百人一首コレクション

跡見学園女子大学の「百人一首コレクション展」にあわせて公開されたWEB版『百人一首コレクション』の制作を担当させていただきました。

制作を指揮してくださったのは、国立国会図書館 国際子ども図書館の館内展示+WEBコンテンツ『絵本ギャラリー』のお仕事もご一緒させていただいた北村礼明さん。私は、デザイン・オーサリング・スクリプト書き・レタッチ…あたりを担当しています。

今回の仕事をさせていただくまで、百人一首といえば、カルタしかしりませんでした。歴史的に見ると、本当にいろいろあって面白いんです。

本の形態をとったものでも、「ちらし書き」という技法でかなり自由なレイアウトで構成されたものなども。今回のパイロット版では紹介されていませんが、ロシア構成主義のエル・リシツキーの作品を思わせるような、大胆な紙面構成の作品も見せていただきました。私たち日本人のご先祖たちの発想の柔軟さには本当に驚かされます。

今回公開されているものの中にでも、たとえば「注釈書」として紹介されている作品の中の『百人一首一夕話』(ひゃくにんいっしゅひとよがたり)では、菅原道真の逸話が描かれているのですが「道真の死後、その魂が怒りの雷となって宮中に落ちたという伝説をえがいた大石真虎の画」では、まさに、少年漫画で時々見かける見開きページを一画面としてコマ割りが見られます。

人物描写が楽しい「歌仙絵」として紹介されていいる『錦百人一首あづま織』では衣装や小物もよく見ると面白いのです。在原業平(17番目の歌です)は、よく見ると、業平菱っぽい着物を着ているなぁ、とか。
それにしても百人一首。中学生くらいの時に覚えた気がするのですが、やっぱり忘れているモノですねぇ。1/3くらいはなんとか覚えていた気がしますが、あとは撃沈。(^_^;

そんな百人一首を覚えたことのある方もない方も。百人一首の世界をお楽しみいただけたらウレシイです。