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カテゴリー:夢想と幻想

2007.12.11

カラカサオバケの憂鬱

カーニバル最終日。
どこもかしこもお祭り騒ぎ。

祭り囃子って、どこか寂しい。
楽しいんだけど、何故か寂しい。
本当は一緒に踊りたいのに。
破れ傘から飛び出した足が一本じゃダメ?
下駄だって、こんなに似合っているのに。

そういえば、この曲、知っている。
「黒いオルフェ」
遠い昔に聴いたことがある。
映画のタイトルだったか。
あるいは曲のタイトルだったか。

綿飴を持った女の子がこっちに来る。
隠れなきゃ!
本当は友達になりたいのに。
鼻緒が気になるの?
慣れてしまえば大丈夫だよ。
一緒に踊ろうよ、って言えたらいいのに・・・。

薄い壁越しに、
隣の部屋からギターの音が聞こえてくる。
悲しげな旋律。

サンバのリズムにかき消されそうだけど、
妙に耳に響いてくる。

この曲、好きなんだよね。
特に、太鼓がドドンっと鳴った後に続く
笛の調子が。

躍ったらニンゲンに見つかってしまうかな?
でもいいや。
だって躍りたいんだから!

2007.3.11

幽体離脱式タイムスリップ

・・・と言っても夢のお話。

実体はそのまま現代に残って
魂だけがすーっと抜けていく。
これなら別の時代に行っても歴史は変わらない。
よくできてるなぁ、と夢の中で感心した。

始めてのタイムスリップで行ったのは
江戸時代だった。

お百姓さんが鍬で畑を耕している。
それを私の意識はプカプカと宙に浮いて見ていた。
一日中、見ていた。

二度目は平安時代。
なぜか紫式部の頭の中に入っていた。
日々、生活する。
物語りを組み立てる。
それを書く。

そんな日常。

三度目は長い夢だった。
インカ文明が発生してから滅亡するまでを見た。
最初は小さな集落だった。
少しづつ人が集まりはじめ、
そしてあの、
今では遺跡になってしまっている建造物を造るまでに成長する。
文明は繁栄する。

しかしそれもスペイン人がやってくるまでのこと。
偉大な文明は消えた。

目が覚めた時、私は泣いていた。

そんな夢を見ていたのは、私がまだ高校生だったころのこと。
その後、見た覚えはなかった。

それが今朝、久しぶりにタイムスリップの夢を見た。
それも、初めて未来へ行ったようだ。

文明崩壊後の世界、らしい。
人はまばらだった。
それでも意外とのどかに生活している。

一人の男に会う。
植物の絵を描いていた。
画家、というよりも
イラストレーター、と言った方がよいかもしれない。
そんな作風だった。

画面いっぱいに植物を描いていた。
毎日描いていた。

トンネル跡のような場所が、ちょっとした市場になっていた。
市場、というほどの大きさではない。
露店が2つ、3つ、立っているだけだ。

男はそこで買い物をする。
何を買っていたかは覚えていない。
しかし、その時差し出された紙幣は見覚えのあるものだった。

福沢諭吉が描かれた1万円札。

ヒヤリ、とした。
それは、私達の文明がなくなってしまうのは
そう遠い未来の話ではないのかもしれない、
と思わせるものだった。

覚えているのはここまで。

【旧 Short Tripより 2002.06.04】

2007.3.9

ファンタジーの断片

小中学生のころはファンタジーが大好きな子供でした。他にもいろんな本を読んでいた気がしますが。

そんな中からタイトルも文脈も忘れてしまったけど、未だに印象の残っている断片的なイメージを拾ってみたいと思います。

■髪の毛の結び目
ここからが正念場。ボクは髪の毛の結び目がほどけていないか確認した。

髪の毛に結び目を作ると姿が消えるのそうです。
でも「結い目の残らないくらいしなやかな髪」の人は一瞬で姿が現れてしまいそうですが。(笑)

■妖精にミルク
コップ一杯のミルクを窓際においておく。この家に住む妖精のために。

いかにもヨーロッパ的な習慣ですが、日本の戦時中、自分たちの食べるモノもままならない時に、妖精(小人だったかもしれない)との交感を深めた女の子の物語、大好きでした。

■赤道を掃除する男
地平線まで続く白いラインをホウキで掃除している男。
「オレがこうして砂ボコリを払っておかないと、赤道がどこにあるか分からなくなっちまうだろ?!」

■市松模様の女の子
月夜の晩、女の子がすすり泣く声がする。
声のする方向を見上げると、市松模様の肌を持つ女の子が木の枝に座ってで泣いていた。
白と黒の両親から生まれた不思議な女の子。

■11月31日の夜
「え?アンタのパパはゴンブリッジ大学の出なのかい?」
「スゴイね!そりゃぁ、魔法の名門だよ!」

「違うって?ケンブリッジ?」
「細かいこと気にするんじゃないよ。単なる発音の違いだよ」
「それなら当然、11月31日の夜にはグッケンの山に行くんだろ?」
「知らないのかい?世界中の魔法使いが集まってくるんだよ」

■“星”
「念のため聞くけど、今って何年?」
「18**年よ。なんでそんなこときくの?」
「え・・・。(たしか19**年だったはずなのに)」

「アナタのママ、素敵。まるで映画のスターみたい」
「“星”みたい、なんて綺麗な表現ね」

* * *

他にもいろいろあるはずなのですが・・・。
いざ書き出してみると、なかなか思い出せないモノですね。

エピソードではありませんが、ファンタジーの本の見返しに載ってる「架空地図」が大好きでした。