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2007.5.1

垂木とパニエ

・・・って、ちょっと似てるかもしれないと思いました。
屋根を支える垂木と、スカートを膨らませるパニエ。

今日、仕事で某和建築をデフォルメしつつトレースしていたのですが。

屋根の下からピョコピョコ飛び出している垂木を一切はぶいてしまうと、なーんとなく味気ない。でも、丁寧に拾いすぎると複雑になりすぎる。加減が難しいものです。

加減が難しいといえば、随所に現れる曲線。ソリもムクリも。
直線に近づきすぎると流れが消えてしまう。曲線がキツすぎると品がなくなる。

私たちのご先祖は、よくもまぁ、こんな微妙なバランスを考慮してカタチを作っていったものだと、今更ながら感心してしまいました。

2007.4.30

赤い月

不吉の前兆、なんて言われることもありますが。

通常の淡い黄色みを帯びた月にくらべると、
滅多に見ることができないということもあり、
赤い月を見ると妙にザワザワした気持ちになるのです。

不安、とかそういうのではなく。たぶん。

月は緑色に見えることもあるようです。

2007.3.27

遺伝子の中の記憶

遺伝子を介して
自分の親から身体的な特徴や性質を受け継ぐ
それは一般的なお話

もしも受け継がれた要素の中に
密かに先祖の「記憶」が含まれているとしたら?

* * *

道を歩いていた

突然ある旋律が頭の中に流れる
聴いたことがあるような、ないような、不思議な旋律

ある日、親戚の家の倉の中から
先祖が残したものだと思われる
不思議な記号が記されている古い文書が見つかる
それは楽譜の一種だった

よく知る音符に置き換えてみる
聴き覚えのある旋律

それは、あの不思議な旋律だった

* * *

遺跡から穀物の種が見つかる
一見、小石のようになってしまっていても
まだ種は生きていた

栽培して増やして、
当時に近いやり方で調理してみる

口に含むと素朴な味がした
ボソボソしているように感じたけれども
かんでいるうちにホンノリ甘味が出てくる

「○○○○○」

自分の知らない呪文のような言葉が口をつく
いにしえの、日々の糧への感謝の言葉

* * *

海の中で皮膚の内と外が曖昧に感じる瞬間

星空の下で妙な懐かしさを感じる瞬間