カテゴリー:思考の断片
2005.7.5
雨
雨が降りました。
降ってくる雨粒を見て思ったこと。
「もしかしたら、雨粒の形と赤血球の形は似ているのでは?」
落下している雨粒の形は、イラストなどでよくある下ブクレの「雨粒形」ではなく、キノコの石づきをとったような形だと聞いたことがあるような気がします。だとしたら、穴の開き損なったドーナツのような形。ということは赤血球とも似ている?たしかにどちらも「流れているもの」ですが、関連があるの?と言われるとちょっとアヤシイです。
水面に広がる雨の水紋を見るのが好きです。
30cmくらいの深さに水を張った場所があります。ある夕方、雨が降りました。水面には水紋。そして水底にはその影が映っていました。ライトアップされていたのでかなりくっきりと。綺麗でした。呼応し合うように二つの輪が同時に広がります。しばらく見とれてしまいました。
雨の音の表現について。
ザアザアとか、ポツポツとか、シトシトとか、いろいろなものがあります。でも、深みを感じるのは「蕭々」でしょうか。音そのもの、というよりも空間をも含んで表現されているような気がします。遠くが薄紫色に霞んでいく、といった感じで。昔の人はウマイことを言ったものです。
(シカモ、難シイ漢字デ・・・)
雨を見るのは好きですが、やはりどしゃぶりの中を歩くのは辛いです。梅雨時などはかなり。こんな時は・・・「新しい傘でも買って気分を盛り上げるか!」ってとこですね。それでもしばらく傘を買い替えていないところを見ると、私はけっこう「雨耐久性」があるのかもしれません。
明日は晴れるといいなぁ。
【旧 Short Tripより 1999.09.22】
2005.6.23
メッセージ!
例えば古代の石盤
伝える、記録する
そのために彫った痕跡
カリカリカリ
誰が?自分の意志で?それとも義務で?
意味の分からないもの、分かるもの
風化してしまっているかもしれないけれど
確かに「意図」は残ってる
何千年もたっているというのに
例えば道
踏み固める、石を敷く、アスファルトを敷く
「○○へと続きます」というメッセージ
刻みつけられているものは?「地球」
なんともダイナミック!
遺跡を埋め尽くす彫刻
石の表面にまとわりつく、意図、意図、意図
その意図によって石から引き離されたかけらは?
近くに踏み固められているのかもしれない
もっと流通がさかんになると?
意図の産物と残骸は地球規模で離散する
ほんの表層かもしれないけれど
地殻がひずむほどのメッセージ!
ボイジャーは何を思っているんだろう
寂しい、とか?
「私ハ、ココニ、居マス」
行く宛はわからない
誰かが受け取ってくれるかもしれない
そうでないかもしれない
規模は比較にならないけれど
こうしてメッセージを送りだす
「私は、ここに、居ます」
受け取っていただけて嬉しいです。
【旧 Short Tripより 1999.09.24】
2005.6.21
デジタル・キノコの生える場所
以前、読んだ話より。
キノコの胞子というものは、とても微細なもので、空中に浮遊しているものである。それが、条件のいいときに菌糸となり、キノコとしての姿をあらわす。
その条件とは。例えばある場所に、通常撒かれることのないような物質(そこであげられた例は尿でしたが・・・)を撒いてみる。すると、それに刺激を受けた、いつもとはちがうキノコがワラワラと生えてきた、とのこと。
この話を読んだとき、なんだか建築に似ていると思った。ある敷地に安藤忠雄や内藤廣を撒いてみる。(失礼な表現をしてスミマセン!)すると、それに反応した建築が「生えて」くる。そう考えることもできるのではないか、と。
最近の私はコンピュータに向かっての作業が多い。それも、前提条件があるわけではなく、自分の中でモヤモヤとしているものを具象化するような作業。そして、ふと思った。「キノコはどこから生えてきているのか?」
「自分の記憶から」としか言いようがない気がした。それもかなり純化された状態であらわれる。それが面白くもあり、怖くもあり。モノを創っている人にとってはそれが普通なのかもしれない。ただ、私にとっては、少々違和感のあることだったのだ。
なにも、デジタルに限った話ではないかもしれない。それでも実体のあるものを創っている人は、多かれ少なかれ素材などから触発される部分があるのでは?・・・どうなんでしょう。このへんの話は是非聞いてみたいところ。
何にしても、宿主(?)の記憶を純度の高い状態のキノコとして効果的に発生させることが出来たら。・・・いいよなぁ。
【旧 Short Tripより 1999.09.01】