2004.7.4
「勝ち組」「負け組」なんて言うけれど
女子バレーの柳本監督の座右の銘は「負勝」。「負けを知ってるものは勝つことの大変さ大事さをすごく良く知っているんだ」ということだそうです。これが言えるのは、何もスポーツの世界だけではないはずです。
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現在、世界で一番威張っている国で成功している人の先祖の中には、やむにやまれる理由で、しぶしぶ未知の大陸に渡っていった人もいたことでしょう。
その本国の「太陽の沈まない帝国」と言われた国も、ローマ人たちからみれば、ただの田舎の島だったかもしれません。
そのローマでの重要な都市だった町も、ギリシャの新しい入植地から始まったものもあるでしょう。(ちなみにナポリは「ネアポリス=新しい町」というのが語源だと聞いたことがあります)
そのギリシャだって、エジプト人からすれば「海のむこうの新興国」だった時代もあるでしょう。
エジプトをはじめとする、素晴らしい古代文明を築きあげた人類も、上手に木の上を渡り歩く種族に食べ物を奪われて、やむを得ず木から下りて森を出て、危険な平原へと生活の場をうつしていった動物の末裔かもしれません。
その当時から地球を我がもの顔で歩き回っていた「ほ乳類」も、発生した当初は巨大なトカゲたちに踏みつぶされないように、ものかげで息をひそめて暮らしていたこともあったでしょう。
巨大化していったトカゲたちの先祖も、豊かな海の中での生存競争に負けて、危険な丘にあがっていくことになった、というのが本音かもしれません。
海の中でも「食べる側」に成長した動物たちも、細胞ができたころには植物みたいな丈夫な細胞壁をうらやましく思っていたかもしれません。
このように、爆発的な進化をとげていった動物細胞たちも、隕石にくっついて、広大な宇宙を彷徨っていたかったのに、運悪くできたばかりの星に落ちてしまったアミノ酸が元になっている可能性もあります。
・・・そんなことを辺境の島国で思いをめぐらせてみました。