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カテゴリー:思考の断片

2005.7.22

デオキシリボ核酸

DNAのダブル・スパイラル。

微妙な歪みによってあのような形になったのでしょうか。
歪まなかったらハシゴの様な形をしていたのでしょうか。

なんとも偉大な歪み。

歪みによって、流動するもの。増幅するもの。

「A=A+1」

一体、どこまで行くのでしょうか?

【旧 Short Tripより 2000.03.21】

2005.7.18

邂逅

目の前にある空間をx-tで切って取り出したとします。
すると、モノクロの空間を、x軸に平行なカラーのラインである、「現在」が移動していく様子がわかるでしょう。
y-t、及びz-tでも同様です。

そう考えてみると、今まさに見ている点は、移動する3本のラインが交差することによって存在しているのです。偶然にしては出来すぎています。よくも歪むことなく存在することができたものです。そしてその偶然の産物は惜し気も無く瞬間的に使い捨てられていっているのです。

ほら!貴重な邂逅の瞬間を感じませんか?

【旧 Short Tripより 2000.05.04】

2005.7.16

ちょっと前に読んだ本。ボルヘスの『砂の本』。
最近読みたいと思った本。カルヴィーノの『砂のコレクション』。

「砂」という言葉は「無数の」とか「数限りない」とか、そういったものの寓意につかわれることがあります。

その無数に近い砂の数を算出したというピュタゴラス派。数というドライなものを扱っているはずなのに、魔術的。

砂は眠りとも相性が良いようです。
「砂の中で眠りにつく。気が付くと何百年もの時が過ぎていた・・・」
こんな話、ありませんでしたっけ?

「時」にも関連深いのでしょうか。何百年もの時が経つこと、にも関係があると思いますが、ここでも時の無限性に結びついているのかもしれません。

そういえば、砂時計という道具がありましたね。
まさに、「無数」が流れていくことを視覚化する装置。部分を切り取ったものだけに、終わりも見えてしまいますけれども。

人の記憶はいつしか断片化していく。砂に似ています。

記憶を「砂」として実体化したならば。

それは砂漠のような黄土色のものではなく、花崗岩の灰色に近い気がします。

灰色といっても、全体的に均一な灰色ではなくて、黒っぽいものと白っぽいものが混ざり合ってできる灰色。そして、それぞれの粒が温度を持っているのです。程よくお日様のぬくもりを感じるくらいのもの。熱くて触ることのできないもの。永久凍土の中から出てきたように冷たいもの。それらが混在して、漠々としている状態。

砂のように、とりとめのない話をしてしまいました・・・。

【旧 Short Tripより 2000.03.29】